日経新聞は、楽天グループが、ドイツの防衛スタートアップ、ヘルシング(Helsing)と提携すると報じました。同社が開発する攻撃型ドローン(爆発物などを搭載し目標を直接攻撃する無人機)を陸上自衛隊向けに提案するなど、日本への導入を支援するとみられ、ドローンの日本国内での国産化も視野に入れているとされます。
- 楽天グループが独防衛スタートアップ、ヘルシングと提携
- 攻撃型ドローンを陸上自衛隊向けに提案、日本導入を支援
- 楽天は2025年からウクライナの防衛技術スタートアップ支援でも実績あり
楽天とヘルシングの提携内容
日本経済新聞の報道では、楽天グループはヘルシングと提携し、同社の攻撃型ドローンを陸上自衛隊向けに提案するなど日本への導入を支援、ドローンの日本国内での国産化も視野に入れていると報じています。ヘルシングはドイツを拠点とする防衛スタートアップで、AIを活用したドローンや戦闘機向けソフトウエアの開発を手がけており、ウクライナ向けに攻撃型ドローン「HX-2」などを供給してきた実績があります。
背景にあるウクライナ戦争とドローン戦
ウクライナ戦争を機にドローンが戦況を左右する主力兵器になる中での今回の提携は、10月末に予定されているドイツのメルツ首相の初来日、および高市早苗首相との安全保障を巡る会談を控えたタイミングで正式発表されている見通しです。
楽天とウクライナ防衛産業支援の実績
楽天は今回が初めての防衛関連の提携ではありません。楽天の公式発表によると、2025年5月、ウクライナの防衛技術イノベーションを支援する政府機関「Brave1」と協力し、同国のスタートアップ企業複数社に対して日本の政府機関や潜在的パートナーとの連携支援を検討していくことを決定したと発表しています。その一環として、2025年5月に開催された防衛・安全保障総合展示会「DSEI Japan 2025」では、無人航空機(UAV)関連企業を含むウクライナのスタートアップ6社の出展を支援しました。楽天は自社のミッションについて「イノベーションを通じて、人々と社会をエンパワーメントする」ことを掲げていると説明しています。(参照:楽天グループ株式会社「楽天とBrave1、ウクライナのスタートアップ企業支援で協力」)
現時点で分かっていること
- 楽天がヘルシングと提携し、攻撃型ドローンの陸自向け提案を支援、ドローンの日本国内での国産化も検討されているとされる
- 楽天は2025年5月からウクライナの防衛技術スタートアップ支援でBrave1と協力してきた実績がある
- 2026年5月には、ドローン自律制御ソフトを手がける米Swarmer社の日本市場参入も支援している
今後発表が見込まれること・現時点で不明な点
- 提携の具体的な契約条件や事業スキームは現時点で明らかになっていない
- 陸上自衛隊への正式な提案・採用の見通しは示されていない
- 国産化の具体的な時期や体制も今後の発表が待たれる
防衛関連の技術提携は、これまで通信・EC事業を中心としてきた楽天にとって新しい事業領域への広がりを示す動きといえます。取引先や協業先の事業ポートフォリオを把握する際、こうした異業種との提携動向も押さえておく必要がありそうです。