防災・防衛スタートアップ支援へ。政府が組織新設

防災・防衛スタートアップ支援へ。政府が組織新設

2026年8月17日配信の読売新聞の報道によると、政府は2026年8月、防災などの行政事業に活用できる技術を持つスタートアップ(新興企業)の支援組織を、内閣府に新設したことが分かりました。防災のほか防衛、インフラ(社会基盤)整備などを念頭に、省庁による試験導入を積極的に進め、新興企業の市場開拓を後押しする狙いです。

この記事のポイント
  • 内閣府に「SBIR推進グループ」を新設
  • 防災・防衛・インフラなどでスタートアップの技術を省庁が試験導入しやすく
  • 複数年契約が可能になれば企業側も設備投資がしやすい見通し

内閣府に「SBIR推進グループ」を新設

読売新聞によると、政府は人工知能(AI)や無人機(ドローン)など政府が掲げる「戦略17分野」を対象に、新興企業と省庁を仲介する組織として、内閣府の科学技術・イノベーション推進事務局内に「SBIR推進グループ」を設置した報じられています。

SBIRとは、新興企業の研究開発を支援する制度です。新興企業が手がける最新の製品・サービスを、各省庁の課題解決につなげることを目的としています。内閣府の公式サイトによれば、SBIR制度は2021年4月の改正法施行で抜本改正されました。内閣府を司令塔に、研究開発の初期段階から政府調達・民生利用まで、各省庁が連携して一貫支援する枠組みです。

想定される活用分野と具体例

この取り組みには、研究開発だけでなく実用化・収益化の具体策につなげ、新興企業の育成を加速させる狙いがあるとみられます。防災分野の具体例としては、空間解析AIによる避難所の混雑状況の可視化や、独自の水処理システムを活用した断水時の生活用水確保といった成果を想定しているといいます。SBIR推進グループが省庁側のニーズを聞き取ったうえで関連する新興企業の技術を紹介し、試験導入のための予算を内閣府で一括計上する仕組みだと報じられています。

現時点で分かっていること

内閣府にSBIR推進グループが新設されたことが分かりました。防災・防衛・インフラなどの分野でスタートアップ技術の試験導入を進める方針で、複数年契約が実現すれば企業側も設備投資をしやすくなるとみられます。政府は先月閣議決定した「日本成長戦略」で、2025年時点で2万5000社の新興企業を将来的に10万社まで増やす目標を掲げており、SBIR制度の抜本強化をその柱の一つに位置づけています。

一方、各省庁との具体的なマッチング事例や試験導入の実施時期は明らかになっていません。複数年契約の対象となる分野・企業の選定基準も今後の運用次第とみられます。また、目標とする新興企業10万社に向けた具体的な工程表は、現時点では示されていません。

自社の業務でスタートアップ企業との協業や技術導入を検討している場合、SBIR制度は省庁の課題解決ニーズと新興企業の技術をつなぐ窓口として、今後の情報収集先の一つになりそうです。

参考記事

あわせて読みたい

AISブログ編集部

AISブログ編集部

「専門性の高いテーマをわかりやすく」を合言葉に、AI・ドローン・防災・安全保障・インテリジェンス領域の情報を発信中。官公庁や企業の一次情報を情報源とし、参照元を明記した正確な情報発信を心がけています。

まずは資料をご覧ください
サービス内容や最新事例をまとめた資料を無料でご提供します。

TOP