佐川急便と自衛隊、災害時輸送で協定 陸海空を組み合わせた協力体制へ

佐川急便と自衛隊、災害時輸送で協定 陸海空を組み合わせた協力体制へ

SGホールディングスグループの佐川急便と、自衛隊の統合運用を担う防衛省の統合幕僚監部は2026年8月24日、「輸送協力に関する協定」を締結しました。この協定は、災害などの緊急性の高い事象が発生した際に、自衛隊の各種輸送を迅速かつ円滑に実施できるよう、輸送面での協力体制を構築することが目的です。同日、防衛省で締結式が行われています。

この記事のポイント
  • 佐川急便と統合幕僚監部が輸送協力に関する協定を締結
  • 災害時に陸上・鉄道・海上・航空を組み合わせた自衛隊輸送への協力が可能に
  • 佐川急便は2013年から「指定公共機関」、自治体等との災害連携実績あり

協定の内容

両社の発表によれば、今回の協定により、災害発生時などに自衛隊の各部隊が実施する輸送(※利用運送を含む)に対し、陸上運送に加えて鉄道・海上運送、航空運送を組み合わせた協力が可能になります。

平時には定期的な意見交換を行い協定の実効性向上を図るほか、運用に関わる事務担当者の名簿を作成し相互に通知するとしています。締結式には統合幕僚監部の金山哲治後方計画部長と、佐川急便の森裕一郎取締役が出席しました。

※利用運送(貨物利用運送事業)とは...自社でトラックや船舶などの輸送手段を持たず、荷主から預かった貨物の運送を他の実運送事業者に委託し、自らが運送責任を負って行う事業。今回でいうと、自衛隊の装備や物資の輸送を佐川が請け負うことを指します。

佐川急便の「指定公共機関」としての役割

佐川急便は2013年10月、内閣総理大臣が防災行政上重要な役割を持つ機関として指定する「指定公共機関」に指定されています。これまでも国内各地の自然災害発生時に、自治体や各団体と連携して被災地の復旧活動を支援してきた実績があります。一方の統合幕僚監部は、自衛隊の統合運用を担う組織として、災害発生時の人命救助や生活支援、輸送・後方支援活動などを担っています。両社は今回の協定を機に、双方の特性を生かした協力体制の構築を進める考えを示しています。

今後の動き

具体的にどのような災害・事象を想定した輸送シミュレーションが行われるかなど、運用の詳細は現時点で明らかになっていません。協定に基づく意見交換や訓練の実施時期・頻度についても、今後の発表が待たれます。他の運送事業者への同様の協力枠組みの拡大があるかどうかも、引き続き注目される点です。

物流業界に限らず、有事や大規模災害時の事業継続計画(BCP)を検討する立場であれば、官民の輸送協力体制がどのように整備されていくかは、自社のサプライチェーン全体の耐性を考えるうえでも参考になりそうです。

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AISブログ編集部

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